診療科・部門のご案内

脳神経内科


当科のご案内

脳神経内科では脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気を診療します

神経疾患は全般的に診察しておりますが、特にパーキンソン病の診療には力を入れております。
当院では、脳神経外科と協力し、飲み薬のみで十分に症状が改善しないような場合には、深部脳刺激療法という外科的治療も行っています。

次のような症状が対象になります

  • 手足の動きが悪い、力が入らない、筋肉が痩せてきた
  • 手足・口などが勝手に動く、ふるえる
  • ふらつく、歩きがたい、転倒しやすい
  • 手足がしびれて、感覚が鈍い
  • ものが二重に見える、まぶたが下がる
  • 物忘れ、計算ができない、字が読めない/書けない
  • 言葉が言いにくい、鼻声になる、飲み込みが難しくむせる
  • 意識がなくなる、ひきつけを起こす
  • 頭が痛い

当院で実施可能な検査について

頭部画像検査

 MRI,MRA,CT,DaTスキャンなど

神経生理学的検査

 脳波、末梢神経伝導速度、針筋電図、誘発筋電図など

 その他、髄液検査、神経・筋生検など

標榜診療科名を「脳神経内科」に変更することにつきまして

2017年9月16日開催の平成29年度第4回日本神経学会理事会にて、学会として標榜診療科名を「神経内科」から「脳神経内科」に変更することを決定しました。 詳細はこちら

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主な対象疾患と診療内容等

主な対象疾患

血管障害

 脳梗塞、脳出血、脊髄卒中など

感染性疾患

 脳炎・髄膜炎など

神経変性疾患

 パーキンソン病アルツハイマー病・脊髄小脳変性症・筋萎縮性側策硬化症など

免疫性神経疾患

 多発性硬化症・ギラン・バレー症候群、重症筋無力症・多発筋炎など

機能性疾患

 てんかん、片頭痛・失神など

外傷性疾患

 脊椎損傷、硬膜外/下血腫など

中毒性疾患

 CO中毒など

内科疾患に伴う神経徴候/症状など

疾患別診療内容等

神経変性疾患

パーキンソン病

パーキンソン病とは

パーキンソン病は震戦、筋固縮、無動、姿勢反射障害を呈する神経変性疾患です。神経の疾患の中ではアルツハイマー病の次に多い病気となっています。

パーキンソン病の代表的な症状
  • ・震戦:手足などが震える。止まっている時に震えるが、動くときは震えがとまる。
  • ・筋固縮:手足や体幹がこわばる
  • ・無動:全身の動作がにぶくなる。動き出しに時間がかかる。
  • ・姿勢反射障害:体のバランスが悪くなり、倒れやすくなる
     
診断・治療のために行う検査

まずは問診を行い、パーキンソン病と間違われやすい病気を除外する目的でCTやMRI検査を行います。また、当院ではDaTスキャン(※)とういう検査も行っています。

※DaTスキャン:放射線を出す検査薬を注射して、脳内の画像を撮る検査です。

当院で実施可能な治療

複数の薬剤を組み合わせた薬物療法やリハビリテーションを行っていきます。また、病気が進行した場合には小腸に直接持続的に薬を投与する「経腸療法」も行っています。

パーキンソン病の患者さんへ

さまざまな治療薬が開発され、早い段階から専門医による治療を開始すると症状のコントロールが可能です。気になる症状が出始めたらあればご相談ください。

アルツハイマー病

新規アルツハイマー病治療薬レカネマブ(レケンビⓇ)について

当科において新規アルツハイマー病治療薬レカネマブ(レケンビⓇ)の投与が可能です。

希望されるすべての方に使用ができる治療薬ではなく、厚生労働省の「最適使用推進ガイドライン」にのっとり、検査や診断、病状や有効性・副作用についての共有、投与のために定期的な通院が必要になります。

検査から治療後の対応まで、すべて当科で適正に行うことができます。

投与条件について
  • ・アルツハイマー病による軽度認知症またはその前段階の軽度認知障害(MCI)の方
  • ・検査、診断において「最適使用推進ガイドライン」で定められた項目に合致した方
投与スケジュールについて
  • ・2週間に1度来院していただき、1時間の静脈点滴にて薬剤を投与します。
患者さん、ご家族の方へ
  • ・本剤の投与に関わらず、物忘れや認知機能でお困りの際はご相談ください。
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当科における活動報告

※2018年~

【論文・著書など】

・矢部勇人,野元正弘.Duodenal levodopa infusion治療の大規模臨床試験.神経内科;89(6):563-567,2018

・矢部勇人ら.L–ドパ持続経腸療法における血中濃度の検討―効果と課題について.神経治療 2019;36(2):91-95.

・Miyaue N, Yabe H. Muscle MRI findings in herpes zoster-associated brachial plexopathy. Neurol Clin Neurosci. 2019;7:200-202.

・Miyaue N, Yabe H, et al. Effect of percutaneous endoscopic gastrojejunostomy tube placement on levodopa pharmacokinetics. Eur J Clin Pharmacol. 2019;75(12):1753-1755.

・Miyaue N, Yabe H. Hemifacial anhidrosis in neuromyelitis optica spectrum disorder. Neurol Clin Neurosci. 2020;8(2):107-108.

・Miyaue N, Yabe H, et al. Percutaneous transesophageal gastro-tubing as an alternative procedure of levodopa administration in Parkinson's disease. Mov Disord Clin Pract. 2020;7(6):730-732.

・Nakajima M, Suzuki Y, Miyaue N. Successful Management of Parkinson's Disease Dyskinesia During Local Anesthesia With Dexmedetomidine. Cureus 2021;13(3):e13739.

【学会発表】

・第59回日本神経学会学術大会 2018.05.23-26(札幌)

矢部勇人.レボドパ/カルビドパ配合経腸用液療法における血中濃度の検討-効果と課題について

宮上紀之.DNMT1遺伝子変異家系における臨床的特徴の検討.

・第12回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(MDSJ) 2018.07.05-07(京都)

宮上紀之.Levodopa吸収不良を呈したパーキンソン病患者における上部消化管構造の検討.

・第37回日本認知症学会学術集会 2018.10.12-14(札幌)

矢部勇人.脳神経内科における「物忘れ外来」の現状

・第105回日本神経学会中国・四国地方会 2018.12.01(愛媛)

宮上紀之.骨格筋MRIが診断に有用であった帯状疱疹後腕神経叢炎の一例

・第60回日本神経学会学術大会 2019.5.22-25(大阪)

宮上紀之.ビタミンB1欠乏症状を呈する患者において血中GDF-15値は上昇する

・第106回日本神経学会中国・四国地方会 2019,6.29(鳥取)

宮上紀之.ミトコンドリアDNA11778 G>A変異を認めLeigh脳症様の脳幹病変を繰り返した一例

・第13回パーキンソン病・運動障害疾患コングレス(MDSJ) 2019.7.25-27(東京)

宮上紀之.Parkinson病患者における好気性運動負荷試験と血中GDF15値の検討

・23rd International Congress of Parkinson’s Disease and Movement Disorders 2019.9.22-26(NICE, FRANCE)

Miyaue N. Effect of gastrointestinal surgery on the pharmacokinetics of levodopa in Parkinson’s disease.

・第38回日本認知症学会学術大会 2019.11.7-9(東京)

矢部勇人.物忘れ外来における睡眠障害の重要性

・第40回日本臨床薬理学会学術総会 2019.12.4-6(東京)

宮上紀之.LCIG療法中にPEG-Jチューブの位置がレボドパ血中濃度と臨床症状に影響したパーキンソン病の1例

・第121回日本内科学会四国地方会 2019.12.1(香川)

吉田暉,宮上紀之,矢部勇人.片側顔面の発汗低下で再発した視神経脊髄炎の1例 (研修医症例賞 受賞)

・第72回済生会学会 2020.2.8-9(新潟)

吉田暉,宮上紀之,矢部勇人.片側顔面の発汗低下で発症した抗アクアポリン4抗体陽性視神経脊髄炎関連疾患の1例

・第61回日本神経学会学術大会 2020.8.31-9.2(岡山)

松岡貴代,宮上紀之,矢部勇人.病棟看護師の介入によるパーキンソン病患者の症状日誌の有用性について

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 主任部長 矢部 勇人 やべ はやと
矢部 勇人
担当診療科 / 所属部門 脳神経内科
専門医・認定等 医師免許取得年月:平成15年3月
日本内科学会総合内科専門医
日本神経学会神経内科専門医・指導医
日本頭痛学会専門医
日本認知症学会専門医・指導医
日本臨床薬理学会指導医委嘱

※2024/07/01時点
メッセージ 神経内科疾患全般の診療を行っておりますが、特にパーキンソン病の治療は脳神経外科とも連携し、積極的に取り組んでおります。
 
 医長 多田 聡 ただ さとし
多田 聡
担当診療科 / 所属部門 脳神経内科
専門医・認定等 医師免許取得年月:平成26年3月
日本神経学会神経内科専門医
日本臨床薬理学会専門医
日本認知症学会専門医・指導医
日本内科学会認定内科医

※2024/05/10時点
メッセージ 神経疾患を中心に診療を担当いたします。
皆様のお力になれるよう精進いたします。
よろしくお願いいたします。
 
 医師 越智 智佳子 おち ちかこ
越智 智佳子
担当診療科 / 所属部門 脳神経内科
専門医・認定等 医師免許取得年月:令和2年3月

※2024/05/10時点
メッセージ 患者さんのお力になれるように日々精進してまいります。
 
 非常勤医師 宮上 紀之 みやうえ のりゆき
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  月曜 火曜 水曜 木曜 金曜 土曜
脳神経内科
午前

初診

再診

矢部 矢部 多田 矢部 多田

担当医
(1・3週)
※予約のみ

越智
物忘れ外来
午後 予約 矢部
パーキンソン病外来
午後 予約 宮上
(月2回不定期)
*この表は随時変更することがあります。
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