最近、生活様式の近代化に伴い、糖尿病は大変増加しております。当院では平成18年8月に甲状腺糖尿病センターを開設しました。現在、毎日午前に糖尿病専門外来があり、糖尿病専門医が糖尿病治療に取り組んでおり、1型・2型糖尿病の何れの方も対応しています。また外来インスリン導入も行っております。

糖尿病は適切な治療が行われないと、3大合併症(網膜症、腎症、神経障害)に加え、大血管障害(心筋梗塞、脳梗塞、足壊疽)も起こりやすくなります。これらの合併症を予防するためには、血糖管理だけでなく高血圧、脂質異常症、肥満など他の危険因子も含めた管理治療が必要であり、眼科(網膜症に対するレーザー治療も行っています)・泌尿器科(腎症)・循環器内科(虚血性心疾患)、脳神経外科(脳血管疾患)・皮膚科等関連各科と緊密に連携しています。

当院の職員も南海放送で、ラジオ糖尿病セミナーを行っております。
以下のリンクから、ラジオ糖尿病セミナー(南海放送ラジオ)を聴講できます。
ぜひ聞いてみてください。

糖尿病の治療は食事、運動、薬物が3本柱です。食事、運動療法は患者さんの自己管理に負うところが大きく、糖尿病療養についての正しい知識を身に付けていただくことが治療成功の鍵になります。こうした治療をきめ細かく行うために医師をはじめとして、看護師、薬剤師、管理栄養士、理学療法士、臨床検査技師などの多くの医療スタッフで構成される糖尿病ケアチームが連携してそれぞれの専門的立場から診療と療養指導を行っています。
また近くの開業医の先生と併診できるように、医療連携を進めています。
さらに、クリニカルパスを使った糖尿病教育入院もあり、専門スタッフが指導に当たります。お気軽にご相談ください。
現在、日本で透析治療を行っている患者さんの数は32万人を超えています。また、新たに透析をはじめる患者さんも、年間3万8千人以上におよび、その数は年々増加し深刻な問題となっています。その透析導入の原因疾患第1位が「糖尿病性腎症」です。透析導入になると、患者さんの生活の質(身体活動の制限や時間的制約)が低下します。また透析関連医療費も増え、わが国の国民医療費にも大きく影響します。
当院での糖尿病透析予防指導の具体的な内容としては、病院での診察時に医師・管理栄養士・看護師が連携して、患者さんの生活習慣病対策のアドバイスを行います。腎臓は一度悪くなってしまうと元の状態には戻りません。透析治療が必要になる前の早い段階から適切な食事・運動などの説明を受け、大切な腎臓を守りましょう。詳しくは診察時に主治医にお尋ねください。
外来日 | 月曜日~金曜 ※土曜日は第1・3週に実施 |
時間 | 9:00~12:30(午前診察終了時まで) |
所要時間 | 20~30分程度 |
場所 | 医師:診察室、管理栄養士:栄養相談室、 看護師:看護療養相談室 |
対象者 | 糖尿病で当院に通院されている方で腎症2期
以上の方 ※検査にて腎症の病期は分かります。主治医にお尋ねください。 |
お問い合せ | 内科外来 |
平成21年4月より療養指導の一環としてフットケアを行っています。糖尿病患者さんの足病変を予防するため、糖尿病看護認定看護、愛媛糖尿病療養指導士が個々にあった日常生活の注意点やケアの方法を一緒に考え、アドバイスしています。

ばい菌は糖が大好きです。そのため、糖尿病の方は健康な人と比べて傷や感染症が治りにくいです。また、糖尿病の神経障害(感覚の低下)があると、痛みを感じにくくなり、傷の発見が遅れたりします。また、血糖コントロール不良や血流障害などにより傷が治りにくく重症化します。
たこ、うおのめ、乾燥、ひび割れ等、足の観察は大切です。異常に気付いたら、早めに医療機関を受診しましょう。
外来日 | 月曜〜金曜 ※土曜は第1・3週に実施 |
時間 | 9:00〜16:00 |
所要時間 | 30分程度 |
場所 | 看護療養相談室 |
対象者 | 糖尿病で当院に通院されている患者 |
お問い合せ | 看護療養相談室:徳野・兵頭・杉 |
当院ではⅠ型糖尿病患者会を開催しております。
当院では、1980年より糖尿病教室を開催しています。毎週火曜日の午後から患者さんやご家族を対象に糖尿病教室を行っています。
糖尿病について啓発活動を行っています。
増え続ける糖尿病患者さんの治療をより効果的に行うには、病院と開業医の連携が必要で、
その際には知識と技術を共有することがとても大切です。
当院は2007年6月から定期的に糖尿病の勉強会を開催し、糖尿病診療のレベルアップに努めてきました。最近は看護師、栄養士、薬剤師、検査技師、理学療法士等の勉強の場にもなっています。
過去開催一覧(直近開催10回分)
開催日 | 講演者 | 講演内容 | 参加者数 (院内) |
参加者数 (院外) |
症例 検討数 |
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第86回 | 2024/09/12 | 検査技師 | 永井さくら | 「検査室と糖尿病」 | 10 | 46 | - |
医師 | 稲田暢 | 「糖尿病と脂肪肝疾患」 | |||||
第85回 | 2024/07/11 | 管理栄養士 | 石田美津子 | 「管理栄養士が実践する減塩方法」 | 13 | 34 | 1 |
医師 | 宮岡弘明 | 「糖尿病と悪性疾患」 | |||||
第84回 | 2024/05/09 | 看護師 | 兵頭千恵 | 「当院の透析予防指導と腎症管理率向上の為の取り組み」 | 12 | 55 | - |
松山赤十字病院 | 岡英明 | 「CKD 診療ガイドライン 2023 改訂のポイントと当科の取り組み 」 | |||||
第83回 | 2024/03/28 | 薬剤師 | 大政翔平 | 「済生会松山病院CKD教育入院の取り組みを始めて ~腎臓病療養指導士の役割~ |
9 | 31 | - |
市立八幡浜総合病院 | 酒井武則 | 「八幡浜市における糖尿病性腎症重症化予防の取り組みと最近の話題 | |||||
第82回 | 2024/01/18 | 内科医師 | 梅岡二美 | 当院におけるチーム医療の取り組み | 14 | 22 | 1 |
看護師 | 兵頭千恵 | 糖尿病患者さんの足を守るために ~当院のフットケア外来の取り組み~ |
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第81回 | 2023/10/12 | 泌尿器科医師 | 白戸玲臣 | 糖尿病と排尿障害 | 13 | 25 | 1 |
臨床検査技師 | 冨岡美沙 | 当院の血糖自己測定指導について | |||||
看護師 | 兵頭千恵 | 当院の糖尿病に関するインシデント対応 ~PMDA医療安全情報を受けての取り組み~ |
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第80回 | 2023/08/10 | 理学療法士 | 近藤源 | 高度腎機能障害患者指導における 集学的治療が効果的であった糖尿病性腎症第3期の1症例 |
6 | 31 | - |
大阪市立総合医療センター | 細井雅之 | どうする糖尿病運動療法;そのチエとワザ | |||||
第79回 | 2023/03/16 | 内科医師 | 梅岡二美 | 医療の質向上のための体制整備事業(パイロットスタディ)に参加して | 15 | 26 | 1 |
管理栄養士 | 石田美津子 | リブレプロを用いた栄養指導 | |||||
第78回 | 2022/09/08 | 浜田脳神経外科・内科 | 北田宗弘 | 糖尿病性腎臓病に対する包括的治療 | 12 | 20 | 1 |
第77回 | 2022/05/19 | 大洲記念病院 | 清水嵩之 | 免疫チェックポイント阻害薬投与による1型糖尿病を発症した例について~その他糖尿病の薬物療法~ | 20 | 46 | 1 |
薬剤部 | 高垣純子 | コメディカルにもわかりやすい 経口血糖降下薬の基本と新しい薬 |
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過去開催一覧(第1回~最新)
松山西部地区連携サークル開催一覧
※上記、開催一覧は、2024年11月11日時点のものとなります
医師

担当診療科 / 所属部門 | 内科 |
専門医・認定等 | 医師免許取得年月: 昭和56年5月 |
メッセージ | 健康に関する安心感を持っていただけるように務めます。 |

担当診療科 / 所属部門 | 内科 |
専門医・認定等 | 医師免許取得年月:平成6年5月 医学博士号 日本内科学会認定内科医 日本消化器病学会専門医 日本糖尿病学会研修指導医 日本消化器内視鏡学会専門医 日本糖尿病学会専門医 日本消化器病学会指導医 日本消化器病学会四国支部評議員 日本内科学会指導医委嘱 日本内科学会総合内科専門医 日本医師会認定産業医 ※2024/07/01時点 |
メッセージ | 患者さんが糖尿病とともに健やかに過ごせるために、一人一人の患者さんとの対話を重視した治療を心掛けております。 糖尿病治療の最新かつ高い専門性で、患者さんの「元気で、長生き」に貢献する事を考えて日々診察を行っています。 |