診療科・部門のご案内

形成外科


当科のご案内

形成外科の写真

2020年4月より当院は形成外科を新設しました。

現在、形成外科専門医1名が常勤しております。

木曜日を除く午前中に新患を含めた外来診療を行い、それ以外で手術をしています。

形成外科学は比較的小さく、そして新しい学問です。

その起こりは第一次世界大戦にあります。イギリスの軍医であったハロルド・ギリスは戦争で顔に怪我をした多数の兵士を診療し、顔の傷はただ縫合するだけでなく、見た目にも十分配慮した治療が必要であると訴えました。その流れは現在にも受け継がれ、機能と整容を両立する治療が日々実践されています。

例えば腕の傷を縫う時、必要であれば傷を改めてメスで切りなおします。汚れた傷よりもメスで切った傷の方がきれいに治るからです。目立ちにくくするために、まっすぐな創をジグザグにすることもあります。皮膚の裏側を溶ける糸で縫ったり、細い糸で皮膚表面を縫合したりします。また、翌日に皮膚が腫れる事を見越した上で緩めに糸を結び、糸を抜いた後は傷が目立たないように術後のケアを案内します。

治療のゴールを患者さんと相談しながら決める事が多いのも特徴です。傷をきれいに治すのにはどうしても時間がかかります。早期の社会復帰を目指すのであれば、それに応じた治療法を提案します。整容に関しても人により好みが異なります。世界を見るとその違いは顕著で、うまれつき指が他の人より多いのは神様からのプレゼントとして手術をしない地域もありますし、美容外科の術式などは国ごとに多くの違いがあります。患者さんの好み、仕事、趣味などに配慮しながら治療方針を決める努力がなされます。

主な対象疾患と診療内容等

主な対象疾患

体表の良性腫瘍

 ほくろ あざ 粉瘤(ふんりゅう) 脂肪腫 ガングリオンなど

体表の悪性腫瘍

 皮膚がん

難治性の傷

 褥瘡(床ずれ) 放射線潰瘍 糖尿病性潰瘍 巻き爪

傷あと

 ケロイド 肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)

熱傷

 やけど、やけど後のひきつれ

怪我

 特に顔や首、手足の怪我、指の切断

先天異常

 耳、口、手の先天的な問題

その他

 わきが(保険適応の手術)


※当院形成外科では美容外科手術を行っておりません

特性上、皮膚科・耳鼻科・整形外科など他科と協力して治療を行うこともよくあります。

2020.4.14

疾患別診療内容等

粉瘤(ふんりゅう)

粉瘤とは

皮膚の下のできものの一つで、中に“あか”をため込みます。アテローマとも呼ばれます。良性の腫瘍に分類されます。

粉瘤の代表的な症状

皮膚の下のしこりとして触ります。通常は肌色ですが、中央に鉛筆の芯のような青黒いつぶが見える事もあります。頭のてっぺんから足先までどこにでもできます。

痛みを伴わない事が多いですが、細菌感染を起こすと赤く腫れて痛みが出ます。

ふくろの中身を押し出すことができる場合があります。中身はにおいのあるおからのような白色物質です。

診断治療のために行う検査

通常の診察のみで診断がつきます。 わかりにくい場合や、感染している時では超音波検査やCT検査をおすすめしています。

手術した場合は顕微鏡で細胞を確認します(病理検査)。

当院で実施可能な治療

通常日帰り手術、局所麻酔で摘出します。約1―2週間で抜糸します。

シャワーは術翌日から浴びる事が可能です。 感染している場合は飲み薬の処方や皮膚切開を先行して行います。

粉瘤の患者さんへ

良性腫瘍の可能性が高いと判断した場合は、無理に手術をおすすめしていません。診断や相談だけでも結構です。

手術の場合、できるだけ痛みを少なくするように心がけています。痛みや注射が心配な場合はお声がけください。

日帰り手術について

小さい手術は、日帰りで行っています。

以下は小さな皮膚のできものを切除する際の流れになります。

【 術前診察 】

手術は予約制です。午前中の外来で診察をした上で、手術日と手術方法を決定します。手術は木曜日以外の午後に外来で行います。手術前に入浴してきて頂くようお願いしています。

【 当日の流れ 】

・消毒と麻酔

受付後、形成外科外来に来て頂きます。ベッドに横になって頂き、ペンで切る部位の目印をつけます。患部を消毒した後に麻酔の注射をします。痛みがないことを確認してから手術が始まります。

・切除と縫縮(ほうしゅく)

できものを切り取り、出血した部位は電気で焼きます。通常皮膚の深い所と皮膚とを2層に縫合します。3層に縫合することもあります。

・創部の保護

縫合した傷に軟膏を塗って、ガーゼで保護します。

・術後の説明

術後の安静や処置、入浴方法について説明します。次回の診察は術後1-2週間後で、抜糸に来て頂きます。多くの場合、翌日よりシャワーを浴びることができます。ご希望があれば痛み止めを処方します。

NCD

National Clinical Database (日本臨床データベース機構,NCD)登録事業について

当院では、一般社団法人NationalClinical Database (日本臨床データベース機構,NCD)に参加しており、当院で手術を受けられた患者さんの手術データを登録させていただいております。

みなさまのご理解とご協力をお願いいたします。

詳しくは 【患者さん向け説明文書】PDF  もしくは 【NCDホームページ】 をご覧ください。

【NCDホームページ】http://www.ncd.or.jpNCD

 部長 三宅 啓介 みやけ けいすけ
三宅 啓介
担当診療科 / 所属部門 形成外科
専門医・認定等 医師免許取得年月:平成17年4月
医学博士号
日本形成外科学会 形成外科専門医
日本形成外科学会 小児形成外科分野指導医
日本形成外科学会 皮膚腫瘍外科分野指導医
日本形成外科学会 領域指導医

※2021/11/30時点
メッセージ

2020年より当院形成外科の常勤医師となりました。

形成外科全般について対応致します。

お困りのことがあれば、気軽に外来を受診されてください。

 
 医師 船木 杏奈 ふなき あんな
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