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病院のご案内 病院の基本理念や概要、医療設備をご紹介します。

令和元年度 済生会松山病院 病院指標



 病院指標とは、DPCデータを基に厚生労働省が定めた集計条件などに沿って資料を作成するもので、市民の皆様に情報公開を進めることにより、当院の特徴や急性期の現状を理解していただくことを目的としています。
 現在公表している病院指標は、令和元年度中に当院を退院した患者さんのデータを集計の対象として作成しています。
 ただし自動車賠償責任保険や労災保険、自費等などの患者さんのデータは対象外です。また、来院時の心肺停止を含む24時間以内に死亡された患者さんのデータも集計対象外です。
 個人情報の観点から症例数10未満の数値の場合は-(ハイフン)を表示しています。

「病院指標の公開」にあたっては医療機関ホームページガイドライン等を厳守しております。この関係により診療科名称が院内呼称と異なるケースがありますことをご了承お願いします。


  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 10 58 64 70 149 306 547 977 1068 469
令和元年度の退院患者さんの人数を 10歳刻みの年齢階級別に集計しています。年齢は入院時の満年齢です。
当院の退院患者平均年齢は72.8歳。比較的ご高齢の患者さんが多く占めています。小児科を標榜していないため9歳までの患者数は少くなっています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 183 20.55 20.84 28.42 85.86
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 73 14.64 12.58 6.85 76.75
060100xx01xx0x 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む。) 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 副傷病なし 69 2.51 2.63 0.00 68.67
060102xx99xxxx 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし 30 7.53 7.65 0.00 71.33
130100xxxxx4xx 播種性血管内凝固症候群 手術・処置等24あり 29 32.62 28.84 20.69 79.00
誤嚥性肺炎は当院においても症例数が最も多い疾患です。誤嚥とは、食べ物や唾液などが気管に入ってしまうことを言い、その食べ物や唾液に含まれた細菌が誤って気管から肺に入り込むことで起きる肺炎です。高齢者率が高くなっていますが、クリニカルパスによる医療の標準化をすすめており、在院日数においては全国平均より短くなっております。必要に応じて言語聴覚療法士による嚥下機能訓練やリハビリテーションも行っています。
循環器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx02000x 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 65 5.03 4.40 0.00 69.35
050130xx99000x 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 47 15.51 17.71 4.26 85.87
050050xx99200x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等12あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 3.33 3.15 0.00 68.00
050050xx99100x 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 21 3.14 3.01 4.76 68.33
050210xx97000x 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 19 13.79 10.80 10.53 84.00
上位の狭心症、慢性虚血性心疾患については血管カテーテル検査の症例です。カテーテル治療は開胸の必要性がなく体への負担も少ないため比較的短期間で退院できるメリットがあります。当科は高齢者率(平均年齢76.9歳)が高いため、既往症がある患者さんが多く、他診療科医師と連携をとり治療に取り組んでいます。また、狭心症・心筋梗塞の診断、治療に有効なSPECT検査も積極的に行っております。在院日数に関しては全国平均在院日数より長めでありますが緊急入院率は59.2%となっています。予定患者さんは、クリニカルパスを使用しており、在院日数の中央値は9.0日となっています。また心不全の患者さんは高齢者率が高く、当院では心臓リハビリテーションを含め、退院支援も積極的に行っています。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060035xx99x50x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等25あり 副傷病なし 32 2.97 4.26 0.00 66.31
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 28 5.14 5.45 0.00 42.18
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 26 11.12 4.85 3.85 71.81
060035xx99x60x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし 23 3.00 4.40 0.00 72.35
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 23 10.70 7.13 8.70 65.00
当科の平均在院日数は13.2日(平均年齢67.8歳)です。主要診断群においては消化器疾患、肝臓、胆道・膵臓疾患が多い診療科となっています。平成28年度より愛媛県がん診療連携推進病院に指定されており手術をはじめ化学療法等を組み合わせた緩和ケアにもチームを設け積極的に取り組んでいます。胆嚢水腫、胆嚢炎については原則として患者さんにとって負担の少ない腹腔鏡下胆嚢摘出術を行っています。緊急入院が65.4%含まれており、予定患者のみの場合の在院日数は中央値で8.0日となっております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 162 32.72 25.94 77.16 84.17
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 副傷病なし 49 19.53 19.40 55.10 78.98
160760xx97xxxx 前腕の骨折 手術あり 35 10.49 5.54 0.00 57.49
160780xx97xx0x 手関節周辺の骨折・脱臼 手術あり 副傷病なし 25 5.24 4.11 0.00 53.48
160700xx97xx0x 鎖骨・肩甲骨の骨折 手術あり 副傷病なし 19 9.26 5.94 5.26 47.47
股関節大腿近位骨折は当院においても症例数が多い疾患です。高齢者率は高く、外傷関連が多く占め、リハビリテーションを要し、長期治療を要する疾患のため地域の病院と連携して治療を行っているため転院率は高くなっています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 56 14.21 16.13 39.29 71.48
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 32 6.75 7.34 18.75 59.75
010060x2990201 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 31 12.52 16.16 12.90 74.87
010040x099000x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 24 15.75 18.81 62.50 71.04
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし 22 7.55 9.67 13.64 77.14
当科においては脳血管障害、頭部外傷などさまざまな脳神経疾患を診療しています。その中でも脳梗塞は当院において症例数が多い疾患です。高齢者率が高い疾患ですが個々の症例にあった急性期薬物治療および早期リハビリ介入などクリニカルパスを使ったチーム医療を行うことにより在院日数においては全国平均よりも短い期間で退院をむかえています。比較的長い治療期間を要する症例については、地域の病院と連携して治療を行っているため転院率は高くなっています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 84 2.00 2.78 0.00 76.00
160200xx99x0xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 手術なし 手術・処置等2なし 5.29
020110xx99xxxx 白内障、水晶体の疾患 手術なし 2.66
160250xxxx0xxx 眼損傷 手術・処置等1なし 4.69
救急輪番制の夜間の場合は対応できる体制をとっています。
脳神経内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030250xx991xxx 睡眠時無呼吸 手術なし 手術・処置等1あり 24 2.04 2.03 0.00 67.42
010160xx99x00x パーキンソン病 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 20 40.65 17.72 15.00 70.70
010080xx99x001 脳脊髄の感染を伴う炎症 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし15歳以上 17 12.29 12.00 5.88 44.06
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし 10 14.50 20.84 20.00 84.80
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし 12.58
当科の平均在院日数は19.6日(平均年齢69.8歳)です。平均年齢は高く、難病からくる合併症の悪化により入院するケースがあります。リハビリテーションなど比較的長い治療期間を要する症例については、地域の病院と連携して治療を行っているため転院率は高くなっています。救急対応も行っており、てんかんや脳卒中等の症例も多くなっています。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 27 7.63 8.65 0.00 72.81
11012xxx020x0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 手術・処置等1なし 副傷病なし 20 6.10 5.61 0.00 56.10
110080xx991x0x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 副傷病なし 17 2.00 2.49 0.00 70.35
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 15 10.40 7.07 0.00 78.40
110280xx02x00x 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 動脈形成術、吻合術 その他の動脈等 手術・処置等2なし 副傷病なし 15 11.00 8.48 0.00 74.27
当科の平均在院日数は11.0日(平均年齢71.0歳)です。緊急入院率は18.1%であり、予定入院患者さんの場合は、平均在院日数の中央値は5.0日となります。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 17 16 1 6,7,8
大腸癌 12 24 30 115 1 7,8
乳癌 1 8
肺癌 1 7,8
肝癌 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
主要5部位と呼ばれる胃がん、大腸がん、乳がん、肺がん、肝がんの患者さんの数を、初発の UICC 病期分類別、および再発に分けて集計しています。 UICC 病期分類とは、UICC 病期分類国際対がん連合によって定められた、①原発巣の大きさと進展度、②所属リンパ節への転移状況、③遠隔転移の有無の 3つのカテゴリによって各がんをⅠ期(早期)からⅣ期(末期)の 4病期(ステージ)に分類するものです。令和元年度に退院した患者さんを集計し、集計対象期間中に複数回入院された患者さんはそれぞれ集計をしております。「初発」とは、当院において当該腫瘍の診断、あるいは初回治療を実施した場合を指します。「再発」とは、当院・他施設を問わずに初回治療が完了した後、当院にて患者を診療した場合や、がん寛解後に局所再発・再燃または新たな遠隔転移をきたした場合を指します。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 19 12.37 58.26
中等症 79 16.66 81.46
重症 27 16.89 85.04
超重症 16 18.63 86.13
不明
市中肺炎とは、 普段の社会生活の中でかかる肺炎のことであり、成人市中肺炎診療ガイドライン(日本呼吸器学会)による重症度分類を用いて集計しています。この指標では細菌による肺炎を集計しており、インフルエンザウイルスなどのウイルスによる肺炎や食べ物の誤嚥による肺炎、 気管支炎などは集計対象外です。
当院においては中等症の患者が比較的多く、年齢を増すにつれて重症度が高くなっている傾向です。治療は、急性呼吸不全の管理、薬剤投与が中心です。また、リハビリテーションも積極的に行い、様々な病態に応じた呼吸管理を行っています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 188 17.97 76.01 33.82
その他 16 16.13 77.56 2.45
入院中に医療資源を最も投入した傷病名のICD10コードの上3桁で集計しています。ICD10とは、International Classification of Diseases and Related Health Problems(疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の略称で、世界保健機関(WHO)が世界保健機関憲章に基づき作成した、傷病に関する分類です。世界の異なる国における傷病の状況を比較できることを目的とした標準的分類で、現在は1990年のWHO総会で改定された、第10回修正版(ICD-10)が採択されています。
発症3日目以内の急性期脳梗塞の患者さんが多く占めています。当院では救急病院であり緊急性のある疾患に迅速に対応できるようCT・MRI・超音波検査などの診断には万全の体制を敷いています。また、発症後4、5時間以内の超急性期脳梗塞には、t-PAという血栓を強力に溶かす薬を点滴投与する治療に加え、血管内治療を行い閉塞血管の再開通をはかっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 72 0.36 1.25 0.00 69.49
K654 内視鏡的消化管止血術 21 1.57 12.00 9.52 71.62
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 20 2.25 14.55 5.00 82.35
K6871 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) 19 5.68 10.05 5.26 79.00
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む) 18 12.33 21.33 55.56 83.50
内科で最も多い手術は、大腸ポリープに対する内視鏡的粘膜切除術(EMR)です。内視鏡でポリープのある粘膜の下に液を注入し、スネア(輪状になった電気メス)を用いてポリープを切除します。一泊二日や二泊三日の短期入院で治療しています。
胆管に石や腫瘍がはまりこんで胆汁の流れが悪い場合、黄疸になることがあり、感染がおこると熱や腹痛が出現します。内視鏡を使って胆管内に細いチューブ(ステント)を留置し胆汁の流れをよくする治療や、胆汁の出口である「乳頭」を切開して石を取り出す治療も行っています。
胃瘻はお腹に作った穴のことです。それに専用の器具と管(チューブ)を取り付け、その管に栄養剤を流し、腸から栄養摂取する方法を経腸栄養といいます。胃瘻栄養の場合にも肺炎は起こりますが、経鼻栄養に比べて起こりにくく、また軽症ですむという傾向があります。リハビリ訓練も行いやすく、介護者の負担も軽くなるなどといった利点もあります。
循環器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他) 67 1.54 4.10 0.00 69.99
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症) 17 0.06 18.12 11.76 76.41
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極) 17 3.06 10.88 5.88 83.47
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞) 12 0.00 17.83 8.33 72.25
K5463 経皮的冠動脈形成術(その他) 10 1.70 3.20 10.00 65.20
循環器内科で多い手術は、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)に対する経皮的冠動脈ステント留置術を含む、PCIです。虚血性心疾患に対する血管内治療とは、カテーテルと呼ばれる細い管を手首や足の付け根の動脈から心臓まで通し、血管の内側から狭窄部位を削ったり、拡張したりする手術を指します。
また、脈が遅くなる不整脈では、一時的に脳への血液が不足し、めまい、生あくび、ふらつき、失神などの症状が出現します。このよう心臓のリズム(心拍数、脈拍数)がゆっくりになってしまう不整脈に対して、ペースメーカーが用いられます。ペースメーカー移植術では、脈が少なくなった時に電気的刺激を心臓に与え、心臓の鼓動を維持する機械を左右どちらかの胸部(鎖骨の下の皮下)に植込まれます。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 50 2.46 10.50 8.00 65.54
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 21 0.43 3.90 0.00 39.86
K6335 鼠径ヘルニア手術 19 5.21 6.89 5.26 73.00
K7193 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術)
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈,静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他に設置した場合)
胆のう結石症などに対して腹腔鏡下による胆嚢摘出術を多く行っています。腹腔鏡下手術は創感染が開腹手術に比べて少なく、傷が小さく目立たず整容性にも優れています。傷の痛みも少なく、入院期間が短縮できる利点もあります。鼠径ヘルニアは人工補強材で穴をふさぐ手術法の場合、飛び出てくる部分に人工の膜(メッシュ状のプラグ)を貼り合わせます。 特殊な手術材料を使うため手術の後に抜糸の必要がなく、手術の直後から歩けます。虫垂切除術は炎症の原因である虫垂自体を切除する手術療法です。ごく初期の虫垂炎の場合は手術をせずに改善することもありますが、虫垂の炎症が強く腹膜炎を起こしている場合や虫垂自体が穿孔を起こしている時には手術療法が必要となり、状態を考慮し腹腔鏡下虫垂切除術を積極的に取り入れています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨,上腕,大腿) 146 2.86 25.16 66.44 80.98
K0462 骨折観血的手術(前腕,下腿,手舟状骨) 52 1.77 13.87 5.77 55.31
K0811 人工骨頭挿入術(肩,股) 46 4.30 31.74 78.26 83.26
K0483 骨内異物(挿入物を含む)除去術(前腕,下腿) 26 0.12 3.35 0.00 52.12
K0821 人工関節置換術(肩,股,膝) 25 1.20 39.64 4.00 71.48
令和元年度の当科での手術は、大腿骨骨折骨接合術が多く占め、年々増加傾向となっています。疾病においても大腿骨、前腕、足関節の外傷骨折が多くなっております。人口統計からも、大腿骨近位部骨折に対する骨接合術や人工骨頭置換術は今後さらに増加することが予測されます。多くの患者さんを安全に治療していくうえで、手術技術の向上を図ることは勿論、合併症を予防すべくできるだけ早期に手術し早期離床を図ること、多職種で情報を共有しチーム医療を実践することが不可欠です。比較的長期の治療を要するためクリニカルパスを有効に活用した医療が提供できるよう今後も務めています。比較的長い治療期間を要する症例については、地域の病院と連携して治療を行っているため転院率は高くなっています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 33 0.91 12.45 30.30 81.94
K178-4 経皮的脳血栓回収術
K609-2 経皮的頸動脈ステント留置術
K190-4 重症痙性麻痺治療薬髄腔内持続注入用植込型ポンプ交換術
K386 気管切開術
脳神経外科で最も多い手術は、「慢性硬膜下血腫」に対する穿孔洗浄術です。慢性硬膜下血腫は、頭部外傷を負って1~2ヶ月後に、歩行障害や認知症等の症状が起こる病気で、多くが緊急での手術を必要とします。穿孔洗浄術では、小さな穿頭で硬膜下に溜まった血腫を吸引し、洗浄除去します。術後は早期に症状が改善し、9割近くの患者さんが自宅へ退院されます。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 84 0.00 1.00 0.00 76.00
高齢化に伴い、白内障の手術を希望される患者さんが増えており、当院では1泊2日の入院で白内障手術を行っています。
脳神経内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)
K664-2 経皮経食道胃管挿入術(PTEG)
K664-3 薬剤投与用胃瘻造設術
K386 気管切開術
K654 内視鏡的消化管止血術
胃瘻とは、お腹に作った穴のことです。それに専用の器具と管(チューブ)を取り付け、その管に栄養剤を流し、胃や腸にて栄養摂取する方法を経腸栄養といいます。 又、パーキンソン患者に対しお薬(Lードパ製剤)を直接送り届ける経腸療法も実施しております。胃瘻栄養の場合にも肺炎は起こりますが、経鼻栄養に比べて起こりにくく、また軽症ですむという傾向があります。リハビリ訓練も行いやすく、介護者の負担も軽くなるなどといった利点もあります。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K802-21 膀胱脱手術(メッシュ使用) 26 2.46 4.19 0.00 72.65
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 22 2.14 5.73 0.00 76.09
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザー) 20 1.35 3.75 0.00 56.10
K610-3 内シャント又は外シャント設置術 17 1.47 11.65 5.88 75.12
K8231 尿失禁手術(恥骨固定式膀胱頸部吊上術を行うもの)
外科的治療が必要な尿路結石に関しましては、安全かつ侵襲性の低い経尿道的手術を多く行っております。膀胱悪性腫瘍手術については尿道から膀胱に内視鏡を挿入し、その先端についている電気メスで膀胱内の腫瘍を切除します。また、腎不全にて透析導入される予定の患者さんについては内シャント造設術も原則1泊2日で行っています。
さらに、女性を悩ませる疾患である骨盤臓器脱(膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤)に対してメッシュ手術を、腹圧性尿失禁に対して尿道スリング手術をしております。どちらも1週間以内の退院が可能であり、生活の質の向上が望まれます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 17 0.46
異なる 23 0.62
180010 敗血症 同一
異なる 10 0.27
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 16 0.43
異なる
臨床上ゼロにはなりえないものの少しでも改善すべきものとして、重篤な疾患である敗血症、播種性血管内凝固症候群、その他の真菌症について発症率を集計しています。当院は、手術や処置などを行う際には合併症を起こさないように細心の注意を払い施行しています。起こり得る合併症については、事前に可能な限り患者さんに説明した上で、手術や処置の施行に同意をいただくよう努めています。
更新履歴
令和2年9月29日
令和元年度版病院指標を公開しました
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